弥山(みせん・535m)の登山は、思っているよりきついです。宮島観光協会も「海抜0mからの登山で、急こう配の石段が連続するハードな道のり」と書いています。歩いて登れる公認の道は大聖院コース・紅葉谷コース・大元コースの3つで、山頂までの目安はどれも休憩を含めて約1時間30分〜2時間半。いちばん初心者向きとされるのは紅葉谷コースです。脚に自信がなければ、ロープウエーで獅子岩駅まで上がり、そこから山頂まで歩く(約30分)方法もあります。
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この頁では、3つのコースの所要時間・道のようす・入口を宮島観光協会の案内(2026年10月確認)で比べ、どこがきついのか、何時までに登り始めればよいか、持ち物と注意をまとめます。
弥山の登山コース 早見表
| コース | 山頂までの目安(休憩含む) | 道のようす |
|---|---|---|
| 紅葉谷コース | 約1時間30分〜2時間 | いちばん初心者向き。前半はゆるやか、後半にやや急な階段 |
| 大聖院コース | 約1時間30分〜2時間(約2.6km) | 石段が多い。途中の見晴らしがよい |
| 大元コース | 約2時間〜2時間30分 | 原始林と巨岩の道。分かれ道が多く、迷いやすい |
| ロープウエー+徒歩 | ロープウエー(乗り継ぎ)+獅子岩駅から約30分 | 上り最終16:00・下り最終16:30。往復2,000円 |
弥山登山はなぜきついのか
弥山の標高は535mで、数字だけ見れば低い山です。きつく感じる理由は、海のすぐそば(海抜0m)から歩き始めることと、急な石段が続くことの2つです。宮島観光協会は「弥山は結構険しい山」と注意を呼びかけ、毎年、滑落する人や遭難する人が出ていると書いています。宮島の山は急で、整備された道を外れて迷い込むと危険なので、登るのは公認の3コースだけにしてください。
一方で、山頂からは瀬戸内海の島々が見渡せ、途中には原始林や巨岩、お堂があります。弥山の原始林は国の天然記念物で、嚴島神社とともに世界遺産の範囲に入っています。2004年には、登山家の岩崎元郎さんが選んだ「新・日本百名山」にも入りました。山の信仰と歴史は弥山の信仰と自然にまとめています。
3つのコースの違い
紅葉谷コース:いちばん初心者向き
観光協会が「一番初心者向きの弥山登山定番コース」とするのが紅葉谷コースです。入口は、紅葉谷公園の奥、ロープウエーの紅葉谷駅のすぐそば。前半はゆるやかな登山道で、後半にやや急な階段があります。登山道の入口から紅葉谷分岐点まで約63分、そこから弥山本堂まで約20分が観光協会の目安です。紅葉谷公園の紅葉の時期は宮島の紅葉の見頃で紹介しています。
大聖院コース:石段は多いが、途中の眺めがよい
大聖院の仁王門の手前、橋を渡らずに左へ入ると登山道の入口です。石段の多いコースで、途中の見晴らしがとてもよく、お地蔵さまや御堂が並ぶ信仰の道でもあります。道には「丁石(ちょうせき)」という道しるべがあり、一丁が109m、山頂までは二十四丁(約2.6km)。白糸の滝、あずまや展望台、賽の河原、仁王門、鯨岩を通って弥山本堂に着きます。入口近くには、明治の初代総理大臣・伊藤博文が1906年に参詣道を直したことを記す碑があります。大聖院の見どころは大聖院の参拝ガイドへ。
大元コース:原始林の中を歩く、いちばん長い道
大元神社の近くから入るコースで、モミの自然林や大きな岩が続き、歩きながら森を楽しめます。ただし分かれ道が多く、道を間違えやすいので、地図を持って歩いてください。途中の駒ヶ林分岐点から約5分で駒ヶ林にも行けますが、岩場は足元に注意が必要です。山頂までの目安は休憩を含めて約2時間〜2時間30分と、3つの中でいちばん長くかかります。
ロープウエーと組み合わせる
歩くのが心配な人や、時間が限られている人は、宮島ロープウエーを使います。紅葉谷駅から2本を乗り継いで獅子岩駅へ上がり、そこから山頂までは歩いて約30分です。運行は9:00から、上りの最終が16:00、下りの最終が16:30。運賃は大人 往復2,000円・片道1,100円です。紅葉谷公園の入口から紅葉谷駅までは無料の送迎バス(9:50から約20分おき・12:10〜13:10は運休)があります。混雑や待ち時間は宮島ロープウェイの待ち時間と混雑にまとめています。
片道だけロープウエーを使う方法もあります。たとえば、上りはロープウエーで獅子岩駅まで行き、山頂を回ってから大聖院コースを歩いて下りれば、大聖院の近くに出られます。片道の運賃は1,100円です。ただし下りでも石段は続くので、膝に不安がある人は無理をしないでください。
何時までに登り始めればよいか
- 山頂の展望台は10:00〜16:00。火災や原始林への延焼を防ぐため、管理人のいない時間は鍵がかかります。
- 下りにロープウエーを使うなら、獅子岩駅の下り最終は16:30。山頂から獅子岩駅までは約30分かかります。
- 歩いて往復するなら、休憩を含めて上りだけで1時間30分〜2時間半かかります。15時より前、できれば午前中に歩き始めてください。島のホテル(宮島グランドホテル有もと)も、日没後は危ないので15時以降の登山は控えるよう案内しています。
宮島に着く時刻から逆算した一日の組み方は、広島駅から宮島・厳島神社への行き方の「何時に宮島に着きたいか」の節が役に立ちます。
服装・持ち物と注意
宮島観光協会の「弥山登山ワンポイントガイド」から、大事な点をまとめます。
- 歩きやすい靴で:整備された道でも自然の中の道です。ハイヒールやサンダルは滑りやすく、転倒やけがのもとになります。登山靴など山を歩きやすい靴で。
- 飲み物は自分で持つ:山頂の展望台では飲み物を売っていません。
- トイレは先に:山頂の展望台にトイレはありますが数が少なく混むので、登る前に済ませておきます。
- スズメバチとマムシに注意:登山道での目撃情報があります。刺されたりかまれたりしたら、すぐに119番に通報して指示を受けてください。
- 植物をとらない・ごみは持ち帰る:中腹より上は国立公園の特別保護地区と天然記念物の原始林で、木を折る・落書きする・植物をとると罰せられることがあります。
山頂までの道で出会うお堂
どのコースも、山頂の少し手前で弥山本堂のあたりに合流し、いくつものお堂の前を通って頂上の展望台へ上がります。大聖院の案内から主なものを挙げます。
- 弥山本堂:本尊は虚空蔵菩薩。平清盛や伊藤博文らが信仰したと伝わります。平宗盛が寄進したと伝わる大梵鐘(国の重要文化財)が安置されています。
- 三鬼堂:弥山の守護神・三鬼大権現を祀り、福徳・智恵・降伏の徳があるとされます。家内安全や商売繁盛の祈祷が毎日行われています。
- 文殊堂と観音堂:三鬼堂から頂上へ上がる途中にある小さなお堂で、智恵の文殊菩薩と、諸願成就の観音菩薩(石仏)を祀っています。
- 大日堂・求聞持堂:大日如来を祀るお堂と、真言密教の修行「虚空蔵求聞持法」の道場です。
伊藤博文は頂上からの眺めを好み、いまの登山の本道を整えさせたと大聖院は伝えています。頂上の展望台からは、瀬戸内海の島々を見渡せます。
山頂付近で知っておきたいこと
弥山本堂のそばにあった霊火堂は、2026年5月20日の火災で全焼しました。弘法大師が修行の時に焚いたと伝わる「消えずの火」は分灯されていて無事で、報道によると、2027年11月を目標に同じ場所で再建される予定です。いまは、以前のように堂内の火やお湯を見ることはできません。山頂の見どころや信仰は弥山の信仰と自然、ご利益の場所は宮島のパワースポットまとめにあります。
登山の日は、島か対岸に泊まると楽朝早く登り始めて、夕方は温泉で休む
弥山を歩いて往復すると、宮島での一日はほぼ埋まります。島か対岸の宮島口に泊まれば、朝のすいている時間に登り始めて、帰りの船の時刻を気にせずに済みます。
宮島・宮島口の宿の空室を見る![]()
島の宿の選び方は宮島のホテル・旅館23軒、温泉のある宿は宮島の温泉にまとめています。
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よくある質問
弥山登山はきついですか?
きついと感じる人が多いです。海抜0mから急な石段が続くため、宮島観光協会も「ハードな道のり」と書いています。いちばん初心者向きは紅葉谷コースです。
弥山登山の所要時間は?
山頂まで、休憩を含めて紅葉谷コースと大聖院コースが約1時間30分〜2時間、大元コースが約2時間〜2時間30分です(宮島観光協会)。ロープウエーを使えば、獅子岩駅から山頂まで約30分です。
初心者はどのコースがいいですか?
紅葉谷コースです。前半はゆるやかで、後半にやや急な階段があります。不安なら、ロープウエーで上がって山頂まで歩くのが楽です。
スニーカーで登れますか?
観光協会は、登山靴など山で歩きやすい靴をすすめています。ハイヒールやサンダルは滑りやすく、けがのもとになります。
山頂にトイレや自動販売機はありますか?
山頂の展望台にトイレはありますが数が少なく混みます。山頂の展望台では飲み物を売っていないので、持って登ってください。
出典:宮島観光協会「歩いて登山 3ルート」「弥山登山ワンポイントガイド」「ロープウェイを利用しての登山」(コース・所要時間・注意・獅子岩駅から山頂までの徒歩)、宮島ロープウエー(営業時間・運賃・無料送迎バス)、大本山 大聖院(弥山のお堂)、中国新聞(霊火堂の火災と再建)、宮島グランドホテル有もと(登山開始時刻の案内)。2026年10月確認。