宮島の紅葉は、島全体をゆっくり色づかせる秋の景色として、毎年多くの人が訪れます。ただ「見に行こう」と思ったときに、いちばん困るのは「いつ行けば見頃なのか」「どのくらい混むのか」の二つです。この記事では、行く日を決めるために必要な情報だけを、順にまとめました。歴史や由来については 紅葉谷公園の歴史と名前の由来 にまとめてあります。
見頃はいつか
宮島の紅葉のピークは、例年 11月中旬から11月下旬 にかかることが多いです。標高の低い紅葉谷公園の入口付近から色づきが始まり、少し遅れて奥のもみじの並木、そして弥山の中腹へと上がっていきます。 中腹まで上がるロープウエーの時刻と料金は 宮島ロープウエー完全ガイド にまとめています。10月末はまだ青葉、12月に入ると散り始め、というのが大まかな流れです。
ただし、これは「例年の傾向」であって、その年の見頃はその年の気温で決まります。夏から秋にかけて日中の気温が高い年は色づきが遅れ、朝晩が早く冷え込む年は前倒しになります。行く年の見頃を数日単位で正確に知りたい場合は、直前に ウェザーニュースの紅葉見頃予想 や 日本気象協会 tenki.jp の紅葉情報 といった公式の色づき情報を確認するのが確実です。この記事にその年の具体的な日付は書きません。毎年変わるものは、変わるところで確かめてください。
何度まで下がると色づくのか
もみじの色づきは、気温の下がり方でほぼ決まります。めやすとして 最低気温が8度を下回ると色づきが始まり、5〜6度まで下がると一気に進む と言われています。昼と夜の気温差が大きいこと、直射日光がよく当たること、適度な湿度と風通しがあること――この条件がそろった年に、色が濃く出ます。紅葉谷公園は弥山のふもとにあり、谷を流れる紅葉谷川の冷風が入る地形なので、島の中でも条件がそろいやすい場所です。
逆に言えば、秋が暖かい年はうしろにずれます。近年は 12月初旬まで見頃が続く年 もあり、「11月中旬から下旬」という例年のめやすだけで日を決めると、まだ青いうちに行ってしまうことがあります。行きたい週の広島の最低気温が8度を切りそうかどうかを天気予報で見ておくと、色づきの見当がつきます。紅葉谷公園の樹種の内訳(約700本のうちイロハカエデが約560本)や、色づきの仕組みは 紅葉谷公園の歴史と自然 にくわしく書いてあります。
色づきが早い場所・遅い場所
- 紅葉谷公園の入口付近:島でいちばん早く色づく。11月上旬から中旬にかけて。
- 紅葉谷公園の奥・もみじ橋のあたり:例年11月中旬〜下旬がいちばん濃い。
- 弥山中腹(獅子岩・霊火堂周辺):ふもとから少し遅れて色づく。弥山の登り方と見どころ のページで登山ルートを確認できます。
- 大聖院の境内:紅葉と伽藍の組み合わせが撮れる場所。大聖院の魅力と参拝ガイド と合わせて回ると効率がよいです。
混雑を避ける三つの手
宮島の紅葉シーズンは、例年11月の土日祝日を中心に、フェリーの乗船待ちや紅葉谷までの参道の人出がかなり増えます。混雑を避けるコツは、日にちの選び方・時間帯・回り方の三つに分けて考えると整理しやすいです。
1. 平日を選ぶ
いちばん効くのは、日にちを平日に振ることです。土日祝と平日では、フェリー乗り場・参道・紅葉谷公園の入口の混み方がまったく違います。とくに 11月の三連休 と 11月の最終土日 は例年の混雑ピークになるので、この二つの週末を外せるとかなり楽になります。
2. 朝いちで渡る
紅葉のシーズンは、フェリーが 9時台から11時台にかけて最も混みます。逆に 朝8時台までに宮島口に着く と、行きのフェリーはほぼ待たずに乗れて、紅葉谷公園に着く頃には朝の光が差し込む時間帯に写真が撮れます。帰りは 15時〜17時台に集中するので、夕方まで滞在するなら 17時以降の便に回すか、途中で食事を挟んで時間をずらすのがよいです。フェリーの時刻は変わりますので、直前に JR西日本宮島フェリー公式 か 宮島松大汽船公式 でご確認ください。
3. 逆回りで歩く
宮島に着いた多くの人は、フェリー乗り場から厳島神社→紅葉谷公園、という順路を通ります。そのため紅葉谷公園に着くのが昼前後になり、いちばん混む時間帯にぶつかりがちです。もし紅葉が主目的であれば、先に紅葉谷公園に向かって、帰りに厳島神社 の順で回ると、紅葉谷の写真は空いた時間に撮れて、帰り道の厳島神社は夕方の光になります。おみやげを買うなら参道の店を帰り道で見る形になるので、両手が空いた状態で写真撮影に集中できます。
紅葉と一緒に楽しめるもの
紅葉だけを見て帰るのは少しもったいないので、同じ日に組み合わせやすいものを紹介します。
- もみじ饅頭の食べ比べ:紅葉の季節は、店ごとの焼きたてが特に楽しめる時期です。定番の粒あん・こしあんに加え、揚げもみじやチーズ・チョコなど、店ごとの持ち味を もみじ饅頭のおすすめ店ガイド で比べています。
- 大聖院と紅葉:紅葉谷公園から徒歩10分ほどの大聖院は、境内の紅葉と伽藍が同じ画角に入る場所です。参拝と紅葉見物を一続きにできます。
- 弥山からの眺め:色づき始めの週なら、紅葉谷公園より弥山中腹のほうが濃く色づいていることがあります。ロープウエーで途中まで上がり、獅子岩展望台まで歩くと、瀬戸内海と紅葉の両方が見られます。
紅葉谷公園への行き方と、歩く時間のめやす
紅葉谷公園は宮島桟橋からまっすぐ向かえる場所にありますが、途中に厳島神社と参道があるので、寄り道込みで時間を見ておくほうが安全です。徒歩のめやすはこの通りです。
| 区間 | 徒歩のめやす | メモ |
|---|---|---|
| 宮島桟橋 → 紅葉谷公園 | 約20分 | 寄り道しない場合。参道の店を見ながらだと30分以上かかります |
| 厳島神社 → 紅葉谷公園 | 約5分 | 神社を出て山側へ入るとすぐ。逆回りでもこの区間は短いです |
| 紅葉谷公園 → ロープウエー紅葉谷駅 | 約10分 | ゆるい上り。弥山へ上がるならここが入口です |
つまり 紅葉谷公園だけを目的にするなら、桟橋からの往復で1時間弱、あとは公園での滞在時間 で足ります。厳島神社・紅葉谷公園・もみじ饅頭の買い物までを入れると半日、弥山まで上がるなら一日の予定にしてください。 持ち帰るもみじ饅頭を選ぶなら 宮島のお土産まとめ が使えます。11月は日が短いので、弥山まで行く日は、ロープウエーの下りの最終便の時刻を先に確かめておくと安心です。この20分という数字は、朝の計画を立てるときにも使えます。行きのフェリーを朝8時台にすれば、紅葉谷公園に着くのは9時前後。人が増え始める前の1時間を、いちばん色の濃い奥のもみじ橋あたりにあてられます。
持ち物と服装のめやす
11月の宮島は、日中は日差しがあれば長袖シャツで過ごせる日もありますが、朝晩と、弥山の上ではぐっと冷えます。薄手のジャケットか、体温調節できる羽織りものは必ず1枚持っていくと安心です。紅葉谷公園から弥山方向へ足を伸ばすなら、スニーカーなど歩きやすい靴のほうが疲れません。日が短くなる季節なので、16時を過ぎると急に暗くなります。写真を撮るなら、日没時刻より1時間前には撮り終える計画にしておくのがおすすめです。
泊まるなら、島内か対岸か朝8時台のフェリーに乗るなら、前の晩をどこで過ごすか
この記事に書いたとおり、朝8時台のフェリーで渡れば紅葉谷公園に着くのは9時前後。人が増え始める前の1時間を、いちばん色の濃い奥のもみじ橋のあたりにあてられます。
ただ日帰りで朝8時台に宮島口へ着くには、かなり早く家を出る必要があります。しかも11月は16時を過ぎると急に暗くなるので、夕方は帰りの時刻に押されがちです。
島内に泊まれば、フェリーを待たずに朝の紅葉谷へ歩いていけます。ただし島内は宿数が限られ、料金は上がります。
対岸(宮島口・宮浜温泉)に泊まるなら、朝8時台の便に無理なく乗れて、費用も抑えやすくなります。
例年いちばん混むのは11月の三連休と最終土日です。この週末に行くなら、宿は早めに押さえておくのが確実です。
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まとめ:行く日を決めるための3ステップ
- 行きたい週の色づき情報を、ウェザーニュースか tenki.jp で確認する。この記事では具体的な日付は書きません。その年の情報で判断してください。
- 可能なら平日、難しければ11月の三連休と最終土日は外す。ピークの土日と、その前後の平日では体感がまったく違います。
- 朝8時台のフェリー、逆回り(先に紅葉谷、後に厳島神社)、この二つを覚えておく。これだけで、同じ日でも混雑感がかなり変わります。
宮島の紅葉は、行く日と時間の選び方で、体験の質がまったく変わる場所です。当日の色づきに合わせて、あわてず、ずらして。良い一日になりますように。