宮島で昼食をとる方に向けて、自社で実際に取り上げている店を「何を食べたいか」で束ねます。宮島の検索結果は口コミサイトが占めますが、この頁は「宮島の中で選び直せる」ことを目的に、あなご飯・天ぷら・お好み焼き・カフェ・軽食の系統に分け、場所と店の作り(席・支払い・営業時間帯)まで書きます。値段と当日の営業状況は変わるので扱いません。各店の詳細はそれぞれの頁をご覧ください。
まず決めること:島で食べるか、宮島口で食べるか
宮島のランチでいちばん効く分かれ目は、料理の種類ではなく場所です。島内の店は数が限られていて、昼のピークには行列ができます。一方、フェリー乗り場のある宮島口(本土側)には席数の多い店があり、待たずに座れることが多い。島の滞在時間を何に使うかで決めると、迷いが減ります。
- 島で食べる:あなご飯・天ぷら・海の見える席など、宮島でしか成立しないものを食べたいとき。その代わり待ち時間を勘定に入れる
- 宮島口で食べる:人数が多い、時間が読めない、島では歩くことに時間を使いたいとき
- 島では軽食にする:パン・おにぎり・カレーパンで済ませ、座る時間を観光に回す
この頁で扱う店の一覧
| 店 | 何を食べる | 場所 | 席・特徴 |
|---|---|---|---|
| 清盛茶屋 | あなご飯・うどん | 島内・厳島神社の先の海沿い | テラスあり。カード不可・電子マネー可 |
| 御茶処 沖みつ | あなごめし・茶そば・甘味 | 島内・滝小路(神社から徒歩7分) | 築100年の古民家 |
| みしなや | 天ぷら定食・あなご天 | 島内・大願寺の裏手 | 座敷中心。奥の席から大鳥居。夜なし |
| まとちゃん | お好み焼き・牡蠣 | 島内・厳島神社の出口から1分 | 約20〜24席。持ち帰り「あげおこ」 |
| くらわんか | お好み焼き | 島内・大きなしゃもじの看板 | 席数は少なめだが回転が早い |
| マルコシ商店 | おにぎり13種 | 島内・参道から一筋入った路地 | カウンター6席 |
| 島旨パン | パン | 島内・桟橋から徒歩1分 | 屋内ラウンジで食べられる |
| 廣島咖麵麭研究所 | カレーパン | 島内・フェリー乗り場から徒歩7分 | 持ち帰り中心。現金が基本 |
| ちんちくりん 宮島口店 | お好み焼き・鉄板焼 | 宮島口・etto 2階 | 59席。海が見える |
あなご飯 — 宮島でしか食べられないもの
宮島の代表的な名物です。あなご飯は明治末から大正期に駅弁として広まったもので、穴子の骨やアラでとった出汁でご飯を炊き、香ばしく焼いた穴子をのせるのが原型です。店ごとに「焼き(香ばしさ重視)」と「煮・蒸し(ふっくら重視)」で個性が分かれ、季節でも表情が変わります。脂が控えめな夏はさっぱり、冬は脂がのって濃厚。どちらが好みかで店を選ぶと外しません。
海を見ながら:清盛茶屋
厳島神社を越えた先、海沿いの松林にある1955年創業の食事処です。清盛神社の奥、宮島水族館へ向かう道の途中にあり、表参道商店街の喧騒から離れて波音が届く立地が最大の持ち味。秘伝ダレの穴子飯と、瀬戸内のだしが香るうどん・そばが看板です。オープンテラスがあり、夏は潮風、冬は薪ストーブ。テラス席はペット同伴ができ、ベビーチェアもあります。営業は基本10時30分〜17時で、支払いは電子マネーに対応していますがクレジットカードは使えません。17時以降は事前予約で相談できます。
古民家で、甘味も一緒に:御茶処 沖みつ
厳島神社から徒歩7分、滝小路にある築100年以上の古民家の店です。緑ののれんが目印で、建物は伝統的建造物に選定されています。創業は2006年。ふっくらしたあなごめしと茶そば、そして一番人気のわらび餅をはじめとする手作りの和甘味が並びます。参道から一歩引いた場所にあるので、昼食と甘味を1軒で済ませて、そのまま休憩にしたいときに向きます。雨の日の逃げ場としても使えます。
揚げたての天ぷら:みしなや
厳島神社の出口から徒歩約2分、大願寺の裏手にある宮島で唯一の天ぷら専門店です。黄色いのれんが目印で、2024年4月にできた新しい店。天ぷら定食とあなご天が看板で、量がしっかりあります。席は4名掛けの座敷が5卓、2名の座敷が1卓、カウンターが6席。奥の座敷は窓越しに大鳥居が見える特等席です。営業はおおむね11時頃〜16時頃で夜はやっていないので、昼に狙う店になります。店内には看板犬が3匹いて、順番待ちのあいだ子どもが退屈しません(犬が苦手な方は覚えておいてください)。
あなご飯が「宮島の名物」になった理由
あなご飯がこの島の看板になったのは、観光地の思いつきではなく駅弁としての歴史があるからです。宮島口の駅で売られる弁当として広まり、冷めてもおいしいことが条件だったため、穴子の骨やアラでとった出汁でご飯を炊くという作り方が定着しました。ご飯そのものに穴子の味が入っているので、上の穴子が冷めても味が痩せません。持ち帰りや弁当で買ったときに「思ったよりおいしい」と感じるのは、この作りのおかげです。
瀬戸内は潮の流れが速く、そこで育つ穴子は身が引き締まっています。脂の乗りは季節で変わり、夏はさっぱり、冬は濃厚。同じ店でも訪れた季節で印象が変わるので、「前に食べたときと違う」と感じたら、それは季節の差かもしれません。店によって焼き(香ばしさ重視)と煮・蒸し(ふっくら重視)に分かれるので、好みがはっきりしている方は先に調べてから並ぶと納得できます。
牡蠣を食べたい日
宮島のもうひとつの名物が牡蠣です。旬は冬で、この時期は牡蠣を使った料理を出す店が増えます。お好み焼きのまとちゃんは牡蠣に力を入れていて、広島県の全生産量のわずか0.3%しか認定されない「極鮮王」を使っています。お好み焼きに入れるほか、カキバターやアヒージョといった一品料理もあります。おにぎりで軽く済ませたい日なら、マルコシ商店にも牡蠣のおにぎりがあります。焼きたての焼き牡蠣を立ち食いする形は、昼食というより食べ歩きの一部として考えると組み立てやすくなります。
お好み焼き — 広島の郷土料理を宮島で
島内ならまとちゃんとくらわんか、宮島口ならちんちくりん 宮島口店です。3店の違いは別頁の比較表にまとめていますが、選び方の要点だけ書いておきます。
- まとちゃん:厳島神社の出口から徒歩1分。約20〜24席。看板食材の牡蠣は、広島県の全生産量のわずか0.3%しか認定されない「極鮮王」。持ち帰りできる「あげおこ」もあり、現金以外の支払い手段が幅広く使えます
- くらわんか:1991年開業の老舗で、大きなしゃもじの看板が目印。こじんまりした店ですが席の回転が早いので、待ち時間の読みにくさを嫌う方に向きます
- ちんちくりん 宮島口店:etto の2階で59席。港側の席から瀬戸内海と宮島が見えます。麺をパリパリ生麺・むしめん・うどんから選べます
カフェで軽く済ませたい
がっつり食べるより、座って景色と一緒に済ませたい日の選択肢です。
- 天心閣:厳島神社の裏手、原生林の高台。ウッドデッキのテラスから千畳閣と五重塔を見下ろせます。約70段の階段を登る必要があるので、時間に余裕がある日に
- 伊都岐珈琲 宮島:桟橋から徒歩9分、古民家を改装した約40席。朝9時から開いていて、ベビーカーで入れます
- 喫茶しま:表参道商店街の1966年創業の喫茶店。全14席と小さいので少人数向き。朝食セットは8時30分〜11時で、水曜が定休です
軽食・食べ歩きで済ませたい
島の滞在時間を歩くことに使いたいなら、座らずに済ませる手があります。
- マルコシ商店:100年続く米屋が営むおにぎり専門店。牡蠣・穴子・がんすなど広島らしい具の13種類があり、カウンター6席でイートインもできます。参道から一筋入った路地なので少し静かです
- 島旨パン:宮島桟橋から徒歩1分、ホテル宮島別荘の1階。広島県産レモン・藻塩・老舗のこし餡など、宮島と広島の素材を使ったパンが並びます
- 廣島咖麵麭研究所:カレーパン専門店で、フェリー乗り場から徒歩約7分。具材に合わせて生地を5種類使い分けています。テイクアウト中心で、支払いは現金が基本。人気の味は早く売り切れることがあります
宮島口(本土側)で食べるという選択
「島で食べる」ことにこだわらない日は、宮島口のほうが確実です。広電宮島口駅から徒歩約1分、フェリー乗り場に直結したetto(エット)には、土産店とレストランが16店入っています。2020年に開業し、年間延べ200万人を超える人が訪れる施設です。
- 1階「いつくしマルシェ」:瀬戸内の名産品とカフェのゾーン。軽く食べて土産も済ませたい日に
- 2階「おおごっつぉうダイニング」:全席オーシャンビューのちんちくりんをはじめ、ご当地の食事どころが並びます
- 休憩だけなら:2階の伊都岐珈琲 the terrace(43席・テラス席・コンセントあり)
フェリー乗り場とのあいだは屋根付きの動線でつながっているので、雨の日でも濡れません。Wi-Fi と USB 電源つきの休憩スペースもあります。島で食事の店を探して歩き回るより、島は観光に使い切って、食事は行きか帰りの宮島口で座るという組み立ては、雨の日や人数の多い日ほど効きます。
鹿に取られない場所で食べる
宮島ならではの注意点です。屋外で紙袋や食べかけを持っていると、鹿が寄ってきます。島旨パンで買ったパンは、同じフロアのラウンジ「蔵Vitto」でそのまま食べられます(9時〜23時、ラストオーダー22時30分)。屋内なので鹿に狙われる心配がなく、ベビーカーでも入れます。外で食べるなら、袋の口は開けたまま持ち歩かず、座れる場所を先に決めてから買うのが確実です。
時間帯で選ぶ
宮島の飲食店は11時半〜13時半が最も混みます。あなご飯の名店は開店前から列ができる日もあります。取材した店で共通して聞くのは、平日の14時〜16時がいちばん空いているということ。日帰り客が桟橋へ戻り始める時間だからです。
- 10時台:早い昼食にする。清盛茶屋は10時30分から開いています
- 11時半〜13時半:いちばん混む。ここに当てるなら、席数の多い宮島口へ回すか、待つ覚悟で並ぶ
- 14時〜16時:狙い目。ただし店じまいが早い店もあるので、閉店時刻を先に確認する(みしなやは16時頃まで)
支払い方法で困らないために
宮島の店は支払い手段がばらばらです。現金しか使えない店、カードは不可だが電子マネーは使える店、ひと通り使える店が混在します。紙幣だけでなく小銭を持っておくと確実です。たとえば清盛茶屋は電子マネーに対応しますがクレジットカードは不可、廣島咖麵麭研究所は現金が基本、まとちゃんはクレジットカード・交通系電子マネー・QRコード決済が使えます。
宮島の昼食で失敗しやすい3つのこと
- 「夜も開いている」と思って後回しにする。宮島の飲食店は夕方に閉まります。表参道商店街の営業は朝10時頃から夕方17時頃が目安で、みしなやのように夜営業をしない店もあります。島で食べるつもりなら、昼のうちに済ませるのが原則です
- 弥山に登る日に、昼食の時間を取り忘れる。弥山へ上がると往復でまとまった時間がかかり、下りてきた頃には店が閉まりはじめます。登る前に食べるか、軽食を持って上がるかを先に決めておいてください
- 店に着いてから支払い手段で困る。現金だけの店、カードが使えない店があります。買う前に確かめるか、小銭を持っておくこと
目的別の早見
- 宮島でしか食べられないものを:あなご飯(清盛茶屋・御茶処 沖みつ)/天ぷらのあなご天(みしなや)
- 海や景色と一緒に:清盛茶屋(海沿いのテラス)/みしなやの奥の座敷(大鳥居)/天心閣(高台)
- 子ども連れで:まとちゃん(子ども椅子・離乳食持込可)/清盛茶屋(ベビーチェア)/島旨パン(屋内で鹿の心配なし)
- 人数が多い・待ちたくない:ちんちくりん 宮島口店(59席)
- 歩きながら済ませる:マルコシ商店/島旨パン/廣島咖麵麭研究所
- 静かに休みたい・雨の日:御茶処 沖みつ(古民家)/喫茶しま
関連ページ
歩きながら食べるものを探すなら表参道商店街の頁、食後に水族館まで足を延ばすなら宮島水族館の頁が近いです。お好み焼き3店の比較表は 宮島のお好み焼きまとめ、カフェのまとめは 宮島のカフェまとめ、お土産のまとめは 宮島のお土産まとめ にあります。